鉄壁な商品説明なら「ノークレーム・ノーリターン」は有効

メルカリなどのフリマアプリやヤフオクを利用していれば、誰でも一度は見かけたことがある「ノークレーム・ノーリターン」の言葉ですが、今では販売した責任から逃れられる免罪符のワードではなくなってきているのが現実です。

ノークレーム・ノーリターンとは

いつからか伝統的に使われている「ノークレーム・ノーリターン」という決まり文句ですが、クレームは苦情でリターンは戻るという意味なので、売ったあとの「苦情も返品も受け付けませんよ」という出品者の意志を表しています。

人によっては言葉を略して「NC・NR」にしたり、ノークレーム・ノーリターン・ノーキャンセルで「3N」と表記することもあリますが、言葉を変えても拒否的な意味合いは消えるものではないので、購入者からすればあまり印象のよいものではありません。

出品者はどういう意味で使っているのか

大概の出品者はこのワードを、リスク回避の予防線と、何かあった時の保険的な意味合いで明記するものです。

実店舗の商品のように見て触って吟味できないヤフオクですから、商品の状態を商品説明や画像で理解し「これでいい」と納得した上で購入してくれる人が殆どですが、稀に自分の失敗を出品者の不手際としてクレームをつけてくる悪質な人はいるものです。

ノークレーム・ノーリターンという言葉は、事が起こらないように牽制というか二の足を踏ませる効果の期待と、実際に何かあった時に有利に事を収めるために記述しておくものです。

ノークレーム・ノーリターン通用しないがケース

ただノークレーム・ノーリターンにしておけば全てが出品者の意向通りに行くものではありません。販売商品に落ち度がなく、販売者に非がない場合のみ有効です。

購入者がノークレーム・ノーリターンを認識の上で落札している場合、基本的には売主と買主の合意がなされた売買となりますが、届いた商品に説明に無かった大きな損傷があったり、動作確認済みのはずなのに届いたものは動かないなど、分かっているのに故意に欠点を隠して販売した場合は、ノークレーム・ノーリターンは通用せず、出品者は返品返金の責任を負わなければいけません。

ヤフオクのガイドラインにはノークレーム・ノーリターンに対して直接の記述はありませんが、

13.出品画面上で商品説明を十分にしないこと

(傷や汚れがあるなど、商品の状態が悪いにもかかわらず、商品画像や商品説明で詳しい状態を示さない)とあります。

商品の情報提供を疎かにして販売したのに、苦情返品だけはお断りというのは通用しないということです。

ちなみにPayPayフリマでは「商品に瑕疵、問題(商品説明の記載と異なることを含みます)があっても返品に応じない旨の記載をすること」とは禁止とガイドラインにあり、メルカリでは規約にノークレーム・ノーリターン・ノーキャンセルの記述自体がNGとなっています。

丁寧な商品説明だけでいい

ノークレーム・ノーリターンを有効にさせるには、商品説明や商品画像で落ち度のない情報提供ができてることが前提ですから、いい加減な商品の説明で「ノークレーム・ノーリターンって書いてあるでしょ」は通用しないんですね。

したがって、超クレーマーが難癖を付けてきても、跳ね返すくらいの商品説明ができているのなら、ノークレーム・ノーリターンも有効です。

ただ商品の状態を落ち度なく表現している商品説明を作れるのならば、印象が良くないノークレーム・ノーリターンを使うよりも、いっそ「商品に問題がある場合には誠心誠意対応させていただきます」 と、何かあった時には対応すると自信満々に書いておいた方が、お互い気持ちよく取り引きできると思うところです。

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