謎のこけし相場には驚くものあり、素人には違いが分からない不思議な世界
「こけし」って知ってますよね、そう頭と胴体がくっついてるなで肩の木の人形のことですが、これが物によっては数百万で落札されることがあるからビックリです。
たまに出る数百万円のこけし
ヤフオクには「こけし」カテゴリがあって沢山のものが出品されていますが、先日は6体まとめのオークションが 116万で落札されてました。
出品者もその価値はイマイチ分かっていないようで商品説明文は下記のような感じ。
商品説明文亡き父が、「この中にたいへん貴重なこけしがある。10万円以上の価値がある」と言っていたので10万円スタートとさせていただきます。写真を見てご判断ください。バラ売りは致しません。写真の本もおつけします。ノークレームノーリターンを厳守してください。売れなければ処分します。(2018年 7月 8日 8時 53分 追加)
本当に入札があって驚愕しています。今朝から急に手袋をして大きさを測定しました。左から順に、23cm、25cm、30cm、24cm、19.5cm、17cmです。メジャーで接触させずに測ったのでだいたいです。ご了承ください。
出品者からすると「10万に入札が入った!!」という感じでしょうか。
そしてさぞオークション開催中には質問が沢山かと思いきや、質問は1件だけで「商品のサイズを教えてください」というもの。
それで116万ということは、見る人が見れば価値は写真で一目瞭然なんですね。購入後はコレクションなのか、転売なのかどうするんでしょう?
でも116万も凄いですが、数ヶ月前には190万なんてのも1体だけであったようです。
久々に?超高こけしが。作家銘なしなんだね
古作 伝統こけし 銘なし 鳴子こけし 6寸 / こけし 郷土玩具 https://t.co/uJ5rFU0oIM #ヤフオク pic.twitter.com/QXMMoMQhxT
— 兵務局 (@Truppenamt) 2018年1月2日
自分的にはどこまでいっても、こけしはこけしなのですが、数年前には「肘折系 奥山運七(作)」というものが300万で落札されたこともあるようです。
こうなるとこれも冗談なのか、価値のあるものなのかが分からない?
【こけし】 こえーなおいっwwww pic.twitter.com/98sEj9O8cd
— ワロス_ヤフオク出品物wwww (@yahuoku_ww_www) 2018年7月28日
東北6県の11系統のこけしがある
ヤフオクのこけしカテゴリなんて覗いたこともないけど、見てみると意外にも入札が入っているオークションが多いという印象を受けます。
自分が知らなかっただけで「アツイ!」カテゴリだったんですね。
こけしの世界では戦前のものを「古品」と呼び値段も高めになる傾向のようですが、それでも古品ならなんでも高くなるかというとそうでもなく、やっぱり希少性と作者の人気度が重要になるようです。これはこけしに限らず創作するものはなんでも当てはまります。
そしてこけしには「伝統こけし」と、これをもとに新規に発展した「新型こけし」に分類されますが、当然「伝統こけし」の方が価値があり、産地・形式・伝承経緯などによって下記のように約11種類の系統に分類されます。
- 青森県:津軽系
- 秋田県:木地山系
- 岩手県:南部系
- 宮城県:弥治郎系、遠刈田系、鳴子系、作並系
- 山形県:蔵王高湯系、肘折系、山形系
- 福島県:土湯系
ヤフオクを見ても「〇〇系」という文字がタイトルに入っているものが多いですが、数年前に300万で落札されたものも「肘折系」ということなので、山形県のものだと分かります。
もともとは子供の玩具から温泉地の湯治客のお土産として売られるようになった「こけし」ですが、ある一部のものは年月を重ね完全にお宝に変化していると分かった次第です。